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Google広告「コンバージョンに対するお支払い」のおさらい

PPC広告とは「Pay Per Click」の略。クリックごとに費用が発生する広告を指します。しかし2018年4月19日、Google広告のスマートディスプレイキャンペーンで「コンバージョンに対するお支払い(=コンバージョン単価制)」というPPC広告の定義を覆す成果報酬型課金がリリースされました。さらに2018年12月より、スマートディスプレイキャンペーンに加え標準のディスプレイキャンペーンでもコンバージョン単価制が利用できるようになりました。日々、CPA抑制に頭を悩ませる広告運用担当者にとって、CPAを固定として運用できるこの課金体系は、まさに救世主にも思えるものではないでしょうか?
とはいえ、ドラマティックにコスト抑制できるのかといえば、そうは問屋が卸さないのが現実。ユーザー、広告主、Googleの「3方良し」となるべく、さまざまな要件が設定されています。今回はこのコンバージョン単価制について、利用要件とキャンペーンごとでの要件の違いをおさらいしてみましょう。

コンバージョンに対するお支払いとは

ディスプレイ広告で新たに利用可能となった課金方法。従来の支払対象であるクリック、視認可能インプレッションとは異なり、コンバージョン発生ごとにあらかじめ設定したコンバージョン単価が課金されます。アフィリエイト広告を出稿されている方ならおなじみの成果報酬型課金と同じ仕組みです。

課金方法ごとの支払い対象

クリック単価制→ 1回のクリックに対して課金
視認可能インプレッション単価制→ 視認可能な位置での表示に対して課金
コンバージョン単価制→ 1コンバージョンに対して課金

仕組み

コンバージョン単価制では、クリック単価制と同じ入札アルゴリズムが使われます。
コンバージョン単価を 1,000円に設定し、1か月間に 10 回のコンバージョンが発生した場合、請求額は10,000円になります。1件のコンバージョンが達成するまでにクリックやインプレッションがどれだけ発生しても、コンバージョン単価の1,000円以外には料金は課金されません。

利用要件

ローリスクで広告掲載可能なコンバージョン単価ですが、そこはGoogleも商売です。すべてのディスプレイ広告キャンペーンで実装可能というわけではありません。実装にはいくつかの要件があります。中には「コンバージョン発生のポテンシャル」を計られるような要件も含まれます。

  • スマート ディスプレイ キャンペーンまたは標準のディスプレイ キャンペーン
  • 自動入札戦略に目標コンバージョン単価を利用している
  • 共有予算ではなくキャンペーンごとの予算を設定している
  • コンバージョントラッキングが有効になっている
  • オフラインコンバージョンを利用していない
    *コンバージョン単価制を利用する場合はオフラインコンバージョントラッキングを削除する必要があります。上記に加え、標準のディスプレイキャンペーンでコンバージョン単価制を利用するには下記の要件が追加となります。

またこのほかにも、標準のディスプレイキャンペーン、スマートディスプレイキャンペーンごとにそれぞれ追加の利用要件があります。

標準のディスプレイキャンペーンの追加利用要件

  • Google広告アカウント全体で過去 30 日間に 100 件以上のコンバージョンを獲得している
  • コンバージョンの 90%がユーザーが広告をクリックしてから 7 日以内に発生している

*クリックからコンバージョン達成までの日数の確認手順は下記をご参照ください。

  1. Google 広告にログインします。
  2. 左側のページメニューで、[キャンペーン]、[広告グループ]、[キーワード] のいずれかをクリック。
  3. レポートの期間が 30 日以上前(より長い計測期間を設定している場合は、それよりも前)に終了していることを確認して、レポートに完全なコンバージョン データが表示されるようにします。
  4. 「分割」アイコンをクリックし、[コンバージョン] > [コンバージョンまでの日数] を選択します。
  5. ここで7日以内のコンバージョン数が全体の90%以上ならコンバージョン単価制利用が可能です。

スマートディスプレイキャンペーンの追加利用要件

  • Google広告アカウント全体で過去 30 日間に50 件以上のコンバージョンを獲得している
  • アカウント単位で月間10,000円以上費用を消化している

これらの要件を満たすと、コンバージョン単価制の利用が可能になります。

注意点

広告主のみなさんには、費用高騰リスクのない夢のような課金方法に感じるかと思います。しかし、コンバージョン単価制を利用するにはいくつかの注意があります。

  • コンバージョン単価制では、オフライン コンバージョン、SalesforceからGoogle 広告へインポートされたコンバージョン、デバイスをまたいだコンバージョンは最適化されません。これらを利用する場合、クリック単価制が推奨されます。
  • コンバージョン単価制を選択したキャンペーンや広告グループでは、200 米ドル(もしくは現地通貨での相当額)未満で目標コンバージョン単価を設定できますが、コンバージョン単価を 200 米ドル(もしくは現地通貨での相当額)以上に設定可能です。その場合、警告メッセージが表示されますがそのまま保存すると設定よりも高いコンバージョン単価で請求されるため注意が必要です。

実際に運用した所感

私が実際にこのコンバージョン単価制で運用してみたところ、以下の気づきがありました。すべてのアカウント、キャンペーンで同じ結果となる保証ではありません。業種業態、商材、KPIによっても結果は異なるともいますので、あくまでも参考としてください。

運用したアカウントについて
業種=アパレル 業態=B to C 目標CPA=平均客単価の15~20%

  • 運用初期は過去の実績のCPAにプラス10~20%程度高めのCPAに設定しておかないと、インプレッションが抑制される傾向があります。また、始めてのCVが発生するまでさらにインプレッションが抑制される印象です。既存の課金方法は、機械学習が進むまでインプレッションが増加する傾向にありますが、コンバージョン単価制はその逆だといえます。
  • 上記の理由から、このアカウント、キャンペーンの場合、初めてのCVが発生してから徐々にインプレッションが増加するため、ある程度インプレッションが確保できてから本来の目標CPAまで徐々に下げていく運用がベストプラクティスと感じました。

コンバージョン単価制は、コンバージョン単価の設定次第でパフォーマンスが大きく左右されます。低いCPAでコンバージョンを獲得したいからと言って、理想だけに基づいたCPAを設定しても、現実は思い通りにはなりません。理想は理想です。期待する効果を得る、また、最短でパフォーマンスを最大化するには、これまでのパフォーマンスに基づく数値設定や自動入札の特性を生かした運用が重要になります。

終わりに

CPAの抑制はすべての広告運用担当者にとって至上命題。それだけにコンバージョン単価制に期待値が高まるものです。ですが、「これをやれば間違えなく成功する処方箋」は残念ながら存在しないのではないでしょうか。

コンバージョン単価制を上手に使いこなすのも従来の課金制と同様で、ビジネスの特性をしっかりと把握したうえで、Google広告のメニューから適切なものを選び出せるか、また、ビジネスのポテンシャルに合わせたKPI設定ができているかが最適化のカギになると思います。

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