パナソニック株式会社空質空調社
業種:空調機器、空気質関連機器などを開発・製造・販売するメーカー
課題
インドネシア市場における自社ソリューションの販売拡大を目指す中、効果的なリスティング広告の展開が求められる一方で、社内に十分な運用知見がなかった
施策
- リスティング広告の運用支援(インドネシア語のキーワード選定、広告文の改善、除外キーワードの設定、Googleタグマネージャーを活用したマイクロコンバージョン設定、機械学習連携など)
- PDCAサイクルの構築と実施(週次レポーティング、定例会)
- 事業成長を見据えた伴走支援(事業成長につながる指標を重視した施策提案)
結果
- コンバージョン目標に対して140%達成
- 広告から直接販売につながる「素地」ができた
広告運用支援でCV目標140%達成。“課題解決”のその先へ―事業成長に伴走するパートナー
左から、パナソニック株式会社空質空調社 マーケティングコミュニケーション部 海外デジタルコミュニケーション課小柳様、プリンシプル 広告ディビジョン・コンサルタント恒本、広告ディビジョン・マネージャー川村、PMディビジョン・リーダー早川
ーはじめに、空質空調社の事業内容とWPSプロジェクトについてご紹介いただけますか?
小柳様(パナソニック株式会社 空質空調社):空質空調社は、パナソニックの展開する空調事業と空質事業を掛け合わせ、2021年に設立された社内カンパニーです。空気と水を起点に、温度・湿度など空気の質を制御することで、「人・社会・地球を健やかにする」ことをミッションに掲げています。
空質家電、空調機器、環境エンジニアリング、温水システム、換気送風機器といったプロダクト/ソリューションを家庭用から業務用まで、グローバルに展開しています。
その中でもWPS(WaterPurificationSystemの略称)はインドネシアに展開している水浄化ソリューションです。現地では今でも多くの方が井戸水を生活用水として利用していますが、水質に課題があり、肌荒れや食器の黄ばみ、衣類の変色など、さまざまな生活上の問題が生じています。WPSは、井戸水に含まれる鉄分を独自技術で除去することで、より安心して使える水を提供する製品です。
プロモーションにおける課題
ープロモーション面で抱えていた課題について教えてください。
小柳様:まず、WPSという新しい商品カテゴリのため、現地では認知度が低く、前期は「認知向上」が主な目的でした。その後、認知向上から一歩進んで「販売最大化」を実現したいと考えたのですが、社内におけるデジタル広告の知見が十分ではなく、運用の仕方が分からなかったのが悩みでした。
また、新たにリスティング広告の導入を検討したものの、これまでディスプレイ広告がメインだったこともあり、運用に関する知見が不足していました。
これまでプリンシプル社には、アクセス解析やSEO対策、ダッシュボードの構築などでご支援いただいておりました。そうした中で広告運用に関する課題について相談したところ、広告領域でもサポートいただけるとのことで具体的なご提案をいただきました。
ご提案いただいた内容は、当社の課題に真摯に向き合ってくださっており事業成長を見据えたご支援をいただけそうだと感じ、本プロジェクトもお願いすることにしました。
広告支援の内容と進め方
ー今回の取り組みの具体的な内容や進め方について教えてください。
恒本(株式会社プリンシプル):今回のプロジェクトでは、インドネシア語でのキーワード選定や広告文の改善、除外キーワードの設定など、リスティング広告運用の基本的な内容から伴走しました。さらに、Googleタグマネージャーを活用したマイクロコンバージョンの設定や、広告効果を最大化するための機械学習連携も実施。定例会では週次でレポートを共有し、PDCAを細かく回す体制を構築しました。
小柳様:定例会ではただの報告に終わらず、仮説に基づく改善提案をいただけたことが非常にありがたかったです。画像表示オプションのクリック率が下がった時は、「入稿画像が多すぎて、3枚並列で表示されているかもしれない」という仮説から、2つに絞る提案を受けて実施し、効果が回復するなど、実効性のあるサポートに助けられました。
ープリンシプルでは「事業成長への伴走支援」をキーワードとしてご支援いたしました。こちらについて、率直なご意見やご感想をお聞かせいただけますでしょうか?
小柳様:プリンシプル社のサポートには、運用の“質”の高さが随所に感じられました。インプレッションやクリック率にとどまらず、コンバージョン率、コンバージョン単価、さらには受注といった事業成長に繋がる指標まで目を向けていただいたのが印象的で、目標達成に向けた施策を複数案提案していただいたのが良かったです。
ミーティングやチャットでのコミュニケーションについても、チームでの迅速な対応と疑問解消、相談もしやすい雰囲気作りを作ってくれるメンバー1人1人の人柄にも、安心感がありました。
成果と学び、そしてこれからの展望
ー今回の取り組みは、どのような成果に繋がりましたか?
恒本:今回の取り組みによって、コンバージョン目標に対し、最終的には140%の成果を上げることができました。これは、パナソニック様と一体となってキーワードや広告文の精査を行い、現地ニーズとランディングページの整合性を重視した運用が奏功した結果です。週次でPDCAを回し続けたことも効果的でした。
小柳様:これまで広告から直接売上につながる感覚が薄かったのですが、今回は販売に直結する“素地”ができたと感じています。
WPSを通した水であれば赤ちゃんにも安心して使うことができるといった声も現地でいただいており、商品の価値が生活者の幸せに繋がっていると実感しています。
ー今後のプロジェクトやプリンシプルへ期待することを教えてください。
小柳様:今回の成果を受け、次のステップとして、ベトナムをターゲットとした広告展開についてもご支援をお願いしています。今後はリスティング広告に限らず、P-MAXやディスプレイ、デマンドジェネレーションなどメニューも広がっていく予定です。
商品のシーズナリティ地域ごとの違いもあるため、効率的な予算配分や効果分析、柔軟な判断といった面で、引き続きのご支援を期待しております。事業成長という目的に対し、共に伴走していける存在であり続けてほしいと思っています。
川村(株式会社プリンシプル):ありがとうございます。我々としても、デジタルマーケティングの専門家としてコンバージョン最大化やROI(投資利益率)最大化に貢献することはもちろん、事業成長という最上位のゴールに向けて、コミュニケーションを大切に二人三脚で歩んでいけたらと考えています。