Googleアナリティクスでは「データインポート」機能を使用し、サイト上からは取得できない情報を取り込むことが可能です。
特にECサイトの分析においては、商品情報が充実していることは重要な要素になります。今回は、GA4の「データインポート」機能、特に最近アップデートされた「アイテムデータインポート」の強化点について解説します。
GA4のデータインポート機能とは?
GA4のデータインポート機能は、外部のデータをGA4にアップロードし、GA4内のデータと統合できる機能です。
例えばECサイトを計測するGA4において、商品データ(アイテムデータ)をインポートすることで、「ブランド」「カテゴリ」「商品のターゲット層」といったメタデータを追加し、分析を深化させることが可能です。
参考:公式ヘルプ
今回のアップデートで何が変わったのか?
今回のアップデートの核心は、アイテムスコープのカスタムディメンションを
- インポートできるようになったこと
- インポート時のキーとして使用できるようになったこと
です。
これまでの課題
従来は、GA4が事前に定めた種類のアイテムデータしかインポートできませんでした。
従来インポートできたアイテムデータ
- アイテムのカテゴリ 1~5
- アイテムのバリエーション
- アイテムのブランド
- アイテム名
また、アイテムデータをインポートする際、キーとして使用できるのは「アイテムID」のみでした。そのため、GA4のイベントで計測されるアイテムIDと、インポートするデータソースのアイテムIDを完全に一致させる必要がありました。
アップデートによるメリット
独自に設定した商品に関する追加情報(例:商品のターゲット層、発売年など)をGA4にインポートできるようになりました。また「アイテムID」だけでなく、上記の情報をデータインポート時のキーとして使用できるようにもなりました。
これにより、より柔軟なアイテムデータの結合と分析が可能になります。
アイテムデータインポートの手順
データ統合のイメージ
– GA4で計測された商品情報
| item_id(アイテムID) | price(商品単価) | item_color(アイテムの色) ※カスタムディメンション |
|---|---|---|
| p100001 | 10,000 | ブルー |
| p100001 | 10,000 | レッド |
| p100002 | 7,000 | グリーン |
– GA4にインポートする商品情報
| item_id (アイテムID) |
item_color (アイテムの色) |
item_name (アイテム名) |
item_release_year (発売年) |
item_target_audience (ターゲット層) |
|---|---|---|---|---|
| p100001 | ブルー | アイテム1 | 2024 | 全年齢対象 |
| p100001 | レッド | アイテム1 | 2023 | 全年齢対象 |
| p100002 | グリーン | アイテム2 | 2025 | 子供向け |
– データ統合
- インポート時のキーとして使用するデータ
- アイテムID
- アイテムの色(カスタムディメンション)
- データインポートによって補完される商品情報
- アイテム名
- 発売年(カスタムディメンション)
- ターゲット層(カスタムディメンション)
設定手順
– 手順1. アイテムスコープのカスタムディメンションを作成する
今回登録すべきカスタムディメンションは、「アイテムの色」「発売年」「ターゲット層」の3つになります。
– 手順2. データソースを作成する
- GA4の[設定] > [データインポート] に移動し、[データソースを作成] をクリック
- データ型で「アイテムデータ」を選択し、データソース名を記入

- データのアップロード方法を選択し、ファイルをアップロード

– 手順3. フィールドをマッピングしてデータをインポートする
- マッピング設定画面で、キーフィールドやインポートフィールドとして、ステップ1で作成したカスタムディメンションが選択できるようになっていることを確認

- 必要なフィールドをマッピングし、アイテムデータをインポート

まとめ
この記事では、GA4の「データインポート」機能、特に最近アップデートされた「アイテムデータインポート」の強化点について解説しました。
今回のアップデートにより、GA4の商品データ分析で使用できるデータの幅が大きく広がりました。アイテムスコープのカスタムディメンションを活用することで、これまで以上に深く柔軟な分析が可能になり、ビジネスの成長につながるインサイトの発見につながります。
プリンシプルでは、データの取得から分析、施策の立案まで一気通貫で支援いたします。商品データ分析に課題をお持ちでしたら、ぜひ一度、お気軽にご相談ください。












