こんにちは。
今回の記事では、通常マーケティングの戦略を考える際に使用する「ペルソナ」と「カスタマージャーニー」という2つのフレームワークを、SEMを最適化する上で活用する方法についてご紹介しようと思います。
まずは、「ペルソナ」、「カスタマージャーニーマップ」の基本的な部分の説明から入りますので、そんなの知ってるからさっさと本題に入れというせっかちな方(笑)は「4:SEMにもペルソナ×カスタマージャーニーを取り入れよう」から読み始めてください。

1:ペルソナとは?

ペルソナという言葉は元々古典劇において役者が用いた「仮面」の事です。心理学者のユングがそれを人間の外的側面、つまり仮面をかぶった人格という意味を込めてペルソナと呼びました。
この事からマーケティングの世界では、「企業が提供する製品やサービスにおいて、最も理想とされる顧客像を、1人の架空の人物として明確に定義したもの」という意味で使われています。
ペルソナを設定する際は、性別や年齢、居住地といった基本的な属性だけでなく、ライフスタイルや趣味嗜好、価値観なども含めより具体的に、あたかも実在するかのような人物像を設定します。

2:ペルソナを設定するメリット

ペルソナを設定するうえで、理想とする顧客の行動や価値観、感情面について深く分析し理解することが求められます。これにより、例えば新しいマーケティング施策を打つときでも、ペルソナにとってその施策が適切な内容なのか?適切なタイミングなのか?を考えられるようになり、その結果顧客視点での意思決定が可能となります。
また、ペルソナを設定し理想の顧客像を持つことで、各ステークホルダー間で生じる認識の齟齬を防ぐことができます。

3:カスタマージャーニーマップの重要性

カスタマージャーニーは顧客が商品やサービスを認知してから購買に至るまでの一連のブランド体験プロセスを「旅」に例えたものです。ここでいう顧客とは誰か?そう、上記で設定したペルソナです。
そして、この一連のプロセスを簡潔なビジュアルにまとめ、ペルソナの行動や心理をより理解しやすくするためのツールとして「カスタマージャーニーマップ」があります。
スマホの普及やチャネルの多様化により複雑化した、顧客(ペルソナ)行動の全体像を俯瞰して捉えるためのツールとして重要性が増しています。
また、ペルソナ同様に各ステークホルダーと共有して共通認識を持つことにも使えることが特長です。

4:SEMにもペルソナ×カスタマージャーニーを取り入れよう

ここまでの説明でペルソナとカスタマージャーニーマップの基本的な部分はご理解いただけたと思います。
ここからは、それらのフレームワークを実際にどのようにSEMに活かすのかを考えていきたいと思います。
下記のカスタマージャーニーマップを例にとりながら、活用方法について解説します。
※ペルソナについては、適切に設定されているものと仮定します。
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上記は、転職プリンシプルという架空の転職サイトにユーザーが会員登録するまでのプロセスをカスタマージャーニーマップとして、ビジュアル化したものです。
このように自社の理想の顧客像であるペルソナが各フェーズに考えていること、感じていることを可視化することで、「対応策」の欄に施策内容を記載したように、SEM上で行うべき施策が明確になります。
また、どのようなキーワードで検索される可能性が高いか、といったことも同時に見えてくるため、SEOやリスティング広告でキーワードや広告文を考えるときにも有効です。

5:まとめ

ペルソナやカスタマージャーニーというと、マーケティング全体の戦略に関わる部分のため、SEMなど個別の施策を行う際にはどうしても軽視されがちです。
しかし、SEMなどの個別の施策にも同様のフレームワークを用いる事で、全体像が整理され有効な打ち手を発見できると思います。
SEOやリスティング広告でお困りのことがありましたら、是非プリンシプルまでご相談ください。

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西川浩輔

サントリーにて営業を経験後、人事系のコンサルティング会社やWEBマーケティング会社を経て、2011年に独立。2016年よりプリンシプル社に参画。

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