広告運用において、「誰に」「何を」「どのように伝えて」「成果を上げていくか」を整理することはとても重要です。
現在、広告クリエイティブ領域へのAI参入が大きなトレンドになっています。AIの活用は有効な手段ですが、一方でAIに頼り切った制作には落とし穴があります。
AIは「過去のデータを参考に短時間で数を生み出すこと」は得意ですが、市場の空気を変えるような「新しい勝ち筋」を生み出す力は、まだ人間の能力には及ばないと考えます。そのためAIに依存しすぎると、無難なデザインばかりが量産され、検証の幅を狭めてしまう「機会損失」につながりかねません。
そこで重要な方針は、AIはあくまでアイデアの壁打ちや素材生成の「手段」として活用することです。AIの人間の洞察力と掛け合わせることで、初めてクリエイティブの成果改善幅は広がると考えます。そして勝てるクリエイティブは、闇雲なデザインからではなく、人間が作りこんだ戦略から生まれます。AIはとても有効な存在ですが、適切な関係を築いていくことが重要です。
そこでこの記事では、人間がいかにクリエイティブを制作していくか、3ステップのフレームワークを紹介させていただきます。
1. ペルソナ作成:ターゲットの整理
まずは「誰に当てるか」ということを整理します。
1-1. ターゲットの解像度を上げる
単なるデモグラフィック(年齢・性別)だけでなく、抱えている悩み、生活習慣を具体的にイメージし整理していきます。ここで「誰に伝えるのか」というクリエイティブを制作するうえでの基盤を作ります。
1-2. カスタマージャーニー作成
ユーザーが商品を知り、興味を持ち、購入に至るまでの心理変容を可視化します。また、ここで購買の意思決定を邪魔する要因を言語化することで、その障壁を超えるためのメッセージをクリエイティブに取り込んでいきます。
参考:工数管理のSaaS商材の例
2. 訴求軸の選定:何を伝えるのか
ペルソナを整理したら、次は「何を伝えるか」という軸を選びます。ペルソナ、カスタマージャーニーで制作したものを基として、クリエイティブの訴求内容や要素を考えていきます。
2-1. 9つの訴求軸から選定
弊社では広告における商品商材の訴求の軸を9つに分類できると考え、訴求軸を設けています。以下の主要な9つの訴求軸の中から、ターゲットと商材に最適なものを3~5つピックアップします。
2-2. 競合クリエイティブのマッピング
自社の広告がどの訴求軸に当てはまっているか、そして競合がどの訴求軸を使用して成果が出ているのか、また、未開拓の訴求軸があるかを確認します。
そして、あえて競合がいない空白地帯(ブルーオーシャン)を狙うのか、あるいは競合と同じ軸で圧倒的なクオリティの差をつけるのか、戦略的な立ち位置を明確にします。
3. PDCAを回す:データから勝ちパターンを抽出する
クリエイティブは作って終わりではなく、PDCAによる改善が不可欠です。配信後の数値から「なぜ当たったのか(外れたのか)」を分析し、媒体の特性と勝ちパターンを踏襲しつつ、次の一手を打ちます。
3-1. クリエイティブの評価指標
バナーの成否を判断する際、以下の優先順位でデータを確認します。
- COS(Cost On Stock / 消化金額):まずは「分母」となる配信量があるかを確認します。例えば、目標CPAが200円なら、少なくともCOS 1,000円(CPAの5倍程度)は配信され、評価に足るデータが溜まっているかを見ます。
- CTR(クリック率):ユーザーの目を引き、詳細(LP)へ誘導できているかを測ります。
- CVR(成約率)& CPA(顧客獲得単価):最終的な成果に寄与しているか確認します。CTRが高くてもCVRが低い場合、クリエイティブと遷移先(LP)の内容に乖離がある可能性があります。
3-2. 分析と改善
数値を確認したら、具体的な要素の入れ替え(ABテスト)を行います。
- メインコピーの変更: 訴求軸そのものを変えてみる。
- ビジュアルの差し替え: 人物写真、イラスト、商品単体など、視覚的インパクトを検証。
上記の2つを主な改善点として、配信している媒体の特性と勝ちパターンとを踏襲し分析・改善を行うことが大切です。
まとめ
この記事では、AI時代において人間がいかにクリエイティブを制作するか考えるうえで役に立つ、3ステップのフレームワークをご紹介しました。
デジタル広告のクリエイティブ制作において、AIは強力な武器になります。しかし、その武器を振るう「戦略」と「0から作る」ということは、人間にしかできません。データの裏側にあるユーザーの感情を読み解き、仮説を立て、検証を繰り返す。このプロセスこそが、競合を置き去りにする圧倒的な成果を生み出します。
プリンシプルでは、「AI×広告クリエイティブコンサルティング」を一気通貫でご支援しております。これまでユーザー化できていなかった新たな層を定義し、ニーズに合わせた大量のキャッチコピー・クリエイティブ生成を行います。また生成したクリエイティブを「訴求のテスト」「勝ち訴求の更新」「デザイン展開」「サイズ・動画展開」の4つのフェーズに分け、高速にPDCAを回すことによって広告パフォーマンスの最大化を実現します。
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