近年被害が拡大しているアドフラウド(広告詐欺)をご存知でしょうか。この記事では被害状況などの概要から、対策の方法までを簡単にまとめます。

アドフラウドの概要

アドフラウドとは?

アドフラウド(広告詐欺)とは、主にインターネット広告での不正クリック等の詐欺的な行為を指します。アドフラウドは、広告主や広告代理店が意図していないクリックやインストールを不正に行い、結果を偽装して収益を得るために行われます。

広告費の搾取だけでなく、表示回数やクリック数を不正に水増しすることで、正しい分析ができなくなるという問題も発生します。広告成果の観点からも対策が求められています。

アドフラウドの被害状況

2022年の日本国内のアドフラウド被害額は、1,335億円以上と推測されています。2021年度の被害額は1,072億円とされており、1年で20%以上拡大しています。

この金額はインターネット広告のクリックのうち、約5.0%を占めるクリック数がアドフラウドの可能性であったこととなります。

今後もアドフラウドの被害額は増加傾向と考えられるため、より対策の必要性が高まっている状況です。

参照元:Spider AFが「アドフラウド調査レポート2022年通年版」を発表

アドフラウドの仕組み

インターネット広告の広告費の仕組み

アドフラウドの仕組みについて理解するには、まずインターネット広告の広告費が発生する仕組みを理解しましょう。

  • ① サイトに広告が表示されたり、広告がクリックされたりし、広告費が発生する。
  • ② その広告費をGoogle/Yahoo!などの広告配信サービスを経由して広告主が支払う。
  • ③ 広告が表示・クリックされたサイト運営者に広告費の一部が支払われる。

アドフラウドはこの仕組みを利用して、表示回数やクリック数の水増し等を行い、不正に広告費を得ようとします。

アドフラウドの収益方法

アドフラウドの実行者は、上記の仕組みを悪用し、自らサイトを作成して広告枠を設置し、出稿された広告を自動クリックのプログラム(bot)などを使い、広告を大量に表示させたり、クリックしたりして、広告収益を得ていきます。

アドフラウドの種類

おもなアドフラウドについて解説します。

1. ボット

プログラムでブラウザを操作し、表示やクリックを不正に行う方法です。大量にクリックを行うことはもちろん、一定間隔でクリックするなどプログラム次第で様々な操作を行います。

2. 隠し広告

広告をウェブページ上で隠された状態で表示させる方法です。閲覧者は広告を見ていないのに、表示回数はカウントされてしまいます。

3. インストールフラウド

アプリのインストール数を不正に増やし、インストールの成果として報酬を得ることが狙われます。アプリ広告で見られる手法です。

4. フレームジャッキング

ウェブサイトの広告を別の広告に差し替える手法です。ユーザーは元のサイトを閲覧しているつもりですが、実は偽の広告が表示されているということになります。

5. ドメインなりすまし

正規のサイトや質の高いサイトになりすまして、広告費を不正取得する手法です。狙ったターゲットに広告出稿できないばかりではなく、ブランド毀損の危険性もある悪質な手法です。

6. 自動リロード

サイト、もしくは広告を自動更新させることで表示回数を稼ぐ方法です。ユーザーのスクロールに合わせた更新や動画再生中の更新などさまざまな手法が存在します。

アドフラウドの対策

アドフラウドにはさまざまな手法があり、被害も増加傾向にあります。そういった不正への対策をご紹介します。

対策①|アクセスのモニタリング

短時間で急激にアクセスが伸びているIPアドレスや端末がある場合は、アドフラウドを疑いましょう。アドフラウドの可能性があるものは、ブラックリストに追加して、配信を除外することで対策が取れます。前提として、アクセス解析用のタグがきちんと設定されていることが必要です。

対策②|ブラックリストの作成

不正な注文が多いサイトや未払いが多発するサイト、繋がらない連絡先の登録が多いサイトなど、不正が疑われる実績に基づいてアドフラウドを見つけ出すことも可能です。

不正が多いサイトについてはブラックリストへ追加し、出稿を停止するなどの対策が取れます。

対策③|ホワイトリスト(安全性の高いサイト)の配信

上記のブラックリストに対し、自社で安全性が確認されたサイトをリスト化したホワイトリストを作成することも対策となります。このリストにのみ広告配信することでアドフラウドのリスクを下げます。ただし、定期的にホワイトリストの更新が必要となることや、広告をスケールさせることが難しくなることなど注意が必要です。

対策④|アドベリフィケーションツールの導入

ここまで挙げた対策(アクセスの確認や配信データの実績確認、出稿先の精査、リストの作成など)には、どうしても労力がかかってしまいます。リソースが割けない場合にはアドベリフィケーションツールの導入を検討しましょう。導入することで不正なアクセスを自動で検知できます。

まとめ

  • アドフラウド(広告詐欺)は、インターネット広告での不正クリックなどの詐欺的な行為で、広告費が搾取され、正しい分析ができなくなるという問題が生じます。
  • アドフラウドの種類も年々多様化し、被害額も増加傾向にあります。このような状況から対策の必要性が高まっています。
  • アドフラウド対策を適切に実施することで、正確な広告キャンペーンの評価を行い、広告費やブランドの信頼性を守ることができます。

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関根大輔

人材業界・生活用品メーカーの広告運用を担当。

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