本日2023年7月1日、15年以上の歴史を持つWeb解析ツールである「ユニバーサル・アナリティクス」が計測を終了し、次世代の解析ツールである「Googleアナリティクス4」にその役目をバトンタッチしました。

本記事では、ユニバーサル・アナリティクスのこれまでの歴史を振り返りつつ、今後Googleアナリティクス4を効果的に使う方法について説明していきます。

Googleアナリティクスのこれまでの歴史

Googleアナリティクスは、2023年時点で15年以上の歴史を持つプロダクトです。

その歴史は、2005年にGoogleがUrchinというプロダクトを買収したところから始まります。GoogleがUrchinを買収後、無料で利用できるWebアクセス解析ツールとしてWebの普及とともにGoogleアナリティクスは導入数を伸ばしてきました。

2012年には、Googleアナリティクスの有償版プロダクトも登場し、より大規模なエンタープライズ向けの導入も進んできました。またこの頃に、タグ管理をスムーズにするためのプロダクト「Googleタグマネージャー」もローンチされています。

Webアクセス解析とは別のラインにおいて、2014年にモバイルアプリの開発プラットフォームである「Firebase」をGoogleは買収しています。”開発”プラットフォームの名の通り、Firebaseはマーケター向けではなく開発者向けのプラットフォームとなっています。買収以降、Firebaseは機能の拡充が行われており、その中にはモバイルアプリの解析ツールである「Firebaseアナリティクス」も提供されています。

再びWebアクセス解析の話に戻して、2018年には、デジタルマーケティング分野においてGoogleが提供しているプロダクトをブランド統合する形で「Googleマーケティング・プラットフォーム」が登場しました。このGoogleマーケティング・プラットフォームには、

  • Googleアナリティクス
  • Googleタグマネージャー
  • Googleoオプティマイズ

などが含まれています。

そして、同じ2018年に、現在のGoogleアナリティクス4にあたる「App & Webプロパティ」(以降、Googleアナリティクス4とする)がベータ版としてローンチされました。

このGoogleアナリティクス4は「Firebaseアナリティクス」をベースにして構築されたプロダクトとなっており、アプリとウェブを同じ仕組みで計測することができるものです。もともとアプリ向けの解析ツールとして存在していたFirebaseアナリティクスを、約5年の年月をかけてWebの解析にも使えるようにしたのが現在のGoogleアナリティクス4と言えます。

そして、本日2023年7月1日にユニバーサル・アナリティクスは計測を終了し、Googleアナリティクス4にその役割をバトンタッチしました(厳密には、有償版においてはGoogle社との契約次第で、最長2024年6月30日まで利用可能です。また、無償版においても計測は終了するもののレポート画面へのアクセスは一定期間利用可能です)。

Googleアナリティクス4をどう使うべきか

Googleアナリティクス4は、もともとは「開発者向け」に作られたプロダクトである「Firebase」のプラットフォームに対して、マーケター向けにも使えるように機能開発が進められてきました。また、もともとはアプリの解析にフォーカスしたプロダクトに対し、Web解析もサポートするような機能開発が行われてきています。

つまり、Googleアナリティクス4の生い立ちを踏まえて、最大限に力を発揮することを考えると、

  • 社内で「マーケティング・エンジニア」などに相当するポジションを準備し、マーケティングとエンジニアリングに長けた人材を配置する。または該当ポジションを社内で準備せず、社外のそのようなスキルセットを持つ専門家とタッグを組む体制をとる。
  • ページビューを分析するのではなく、一連のサイト訪問の中でユーザーがどのような行動を行ったのか(どんなイベントが行われたか)に着目して分析する。

の2つを意識する必要があると考えられます。

1点目は、そもそもデジタルマーケティングの領域がよりテクニカルになってきていることも関連しています。複数のデータソースの関係性を整理しながらデータを繋ぎ込み、それを逐次更新し続ける仕組みを準備する必要があります。

しかしながら、それを行おうとすると、技術的な背景知識を持っている必要があり、マーケティングのみをやってきた人にはできないことがほとんどです。特にGoogleアナリティクス4はもともとが「開発者向け」プラットフォームであったことを考えると、その役割は必須になっているとも言えます。

2点目は、もともとがアプリの解析ツールからスタートしたことも関連します。

アプリ解析の観点では、どのページ(スクリーン)が見られたか?よりも、ユーザーがどのような操作を行ったかに重点が置かれることが多いです(例:QRコードをスキャンした、知り合いをアプリに招待した、など)。

このようなユーザーの行った操作の1つ1つが「イベント」であり、GA4ではそれらを収集しています。WebサイトでGA4を導入・利用する場合でも、この「ユーザーがどのような操作を行ったか」に着目することが求められます。

まとめ

機能面で比較すると、ユニバーサル・アナリティクスでは実現できたことでも、Googleアナリティクス4では実現できないことも多々あります。今までは、ユニバーサル・アナリティクスと併用することで、解決してきました。しかし、今日以降は併用することはできません。今日からは、Googleアナリティクス4を使っていかなければいけません。

とはいえツールが変わっても、デジタルマーケティングでやらなければいけない根幹の部分は何も変わっていません。プリンシプルでは引き続き、様々なクライアントさまに向けてデジタルマーケティングの根幹の部分からサポートしていきます。

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山田良太

テクノロジー開発室長。チーフテクノロジーマネージャー。10年以上のプログラミング経験を活かして、Webマーケティングのテクノロジー領域(APIを使ったシステム開発や、タグ実装など)を中心に取り組む。

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