Tableauによる前年と今年(前年同期比)を比較するチャート

予算と実績、前年と今年など2つの値を比較したくなるシーンは、ビジネス上たくさんあるかと思います。そうした比較を行う時に棒グラフしか思いつかないのではTableauを使いこなせているとは言えません。

このブログ記事にたどり着いて頂いた皆さんはどんなチャートをいくつ思いつくでしょうか?このブログ記事では、Tableauで2つの値を比較する時に使えるチャートを7つ紹介します。

データはおなじみのTableau付属のサンプルスーパーストアのデータです。

1.棒グラフ

まずは、比較的誰でも思いつくのは、棒グラフだと思います。

作るのが簡単というメリットがありますね。

2.スロープチャート

次のチャートは「スロープチャート」と呼ばれるチャートです。2つの値の大小をラインの傾きで表しています。また、このチャートは少し工夫して、2018が2017より大きい数値の時にはラインを緑で、そうでない倍には赤で表しています。

比較的短時間で、売上を下げてしまったサブカテゴリが2つあること。しかもその2つのカテゴリは売上の絶対値が比較的大きい、重要なサブカテゴリであることがわかります。

3.ブレットチャート

次のチャートは、ブレットチャートです。青の棒グラフが2018年の売上、各セルに表示されている横線が2017年売上です。灰色の網掛けが、2017年売上に対しての80%(薄い灰色)と60%(濃い灰色)のところで切り替わっているのがわかります。

この網掛けを利用すると、左から番目の棒グラフである「椅子」の2018年売上はは2017年の売上に及ばないものの、2017年の80%よりはわずかに上回っていることがわかります。

より、Value addedなチャートと言えるかと思います。

4.散布図

2つのメジャーの相関確認と言えば、散布図ですね。特に説明はいらないと思います。45度線をつけることで、2017年の方が売上が大きいサブカテゴリは「椅子」と「本棚」だということがひと目で分かる。というチャートになっています。

ちなみに、散布図は、デフォルトで正方形に近い範囲にチャートが作られます。表示範囲を「ビュー全体」にした方がスペースを広く使えて良いのですが、今回のように、売上対売上を比較している場合や、X軸、Y軸とも、値が0%から100%に分布する場合などは、「ビュー全体」にすると描画範囲が横長になってしまい、データを正確に捕捉するのにやや邪魔になる場合があります。

5.バー・イン・バーグラフ

次は、筆者のお気に入りバー・イン・バーグラフです。棒グラフ(バーチャート)ではあるのですが、一つのバーの中にもう一つのバーが入り込みますので、同じ場所に同じサブカテゴリが位置するので、比較がしやすいですね。

6.dダンベルチャート

次のチャートは、「ダンベルチャート」と呼ばれるチャートです。ラインの先端に円がくっついて、ダンベルのように見えるからついた名称と思われます。「2.スロープチャート」でも使ったテクニックとして、2018年の売上の方が大きい場合には線を緑で、逆の場合には赤いで表現しています。

2つの値の差異がラインの長さで表せますので、差異を強調したい場合には適しているでしょう。

7.ビキニチャート

前年同期比など2つの値を比較する7つのチャート、最後は、ビキニチャートです。なんでそんな名前なのかは、チャートを見て想像してください。実用性は必ずしも高くありませんが、人間の脳に「左右対称」かどうかを見分ける機能はきっとついているものを思います。その結果、「左右対称でないものをおかしい」と感じることで、2値の比較を行います。

まとめ

如何でしたでしょうか?Tableauは、こうした前年同期比のような2値の比較について、バラエティに富んだチャートを作成することができます。

VizをTableau Publicにパブリッシュしておきましたので、作成方法について興味のある方は、是非、リバースエンジニアリングをしてみてください。
https://public.tableau.com/profile/kazkida#!/vizhome/Tableau27/1_?publish=yes

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木田和廣

早稲田大学政治経済学部卒。取締役副社長。カスタマーサクセス室室長。チーフ・エバンジェリスト。

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