小さいデータ。Makeover Mondayの例

Makeover Mondayについては、Makeover Monday入門というブログ記事で詳しく述べましたので、「Makeover Mondayって何?」という方はそちらの記事を参照してください。

Makeover Mondayに出題されるデータの特徴としては、データが、私たちが通常分析の対象としているデータに比べると非常に小さい場合が多いことです。また、Makeover前のオリジナルのチャートを参照するとわかりますが、単純に棒グラフで可視化したのではまったく面白くないということが良くあります。Makeoverは「大改造」、「作り直し」という意味ですので、オリジナルのチャートよりは、何かの点において優れていなければ意味がありません。したがって、可視化に工夫が必要なデータだといえます。

以下に、2018年版のMakeover Mondayの各お題に紐づくデータ(Week13まで)をTableauで可視化しましたので、ご参照ください。Week4のデータを除くと、比較的、もしくは非常に小さいデータが多いということが分かります。

カラム数とは列の数、レコード数とは行の数です。

また、以下は、Week12「UK Pet Population 2017 (2017年のイギリスにおけるペット人口)のお題とともに供されたオリジナルのデータです。棒グラフを作るだけではオリジナルのチャートを超える価値をもたらすのは難しいと思います。(オリジナルの横棒グラフは数値の大きさと横棒の長さが完全には対応していないので、そこを修正するだけでも価値がある。とは言えますが・・・)

オリジナルのチャート

Tableauでの小さなデータの可視化のコツ

小さなデータの可視化のコツを以下のようにリストにしました。次の段落から、それぞれについて紹介します。

  1. インフォグラフィックスにする
  2. 分類する
  3. 計算フィールドを使う
  4. 他のデータと組み合わせる

インフォグラフィックスにする

以下のVizが分かりやすいと思うのですが、データセットに情報が少ないのであれば、いっそ、1点だけを取り上げて、その代わりイラストや写真を使ってキレイでインパクトのあるVizを作ってしまおう。というのがオリジナルのデータに情報が少ないときの処理方法の一つだと思います。

オリジナルはこちらhttps://public.tableau.com/profile/calloni#!/vizhome/CatsvsDogsMakeoverMonday/CatsvsDogsinUK

分類しなおす

犬と、猫と、馬は哺乳類、ニワトリと小鳥は鳥類、魚は魚類。。。ということに気づくと、グルーピングという形で新しい分類ができます。

オリジナルはこちらhttps://public.tableau.com/profile/kazkida#!/vizhome/MakeoverMonday_W12_Pet_Population_in_the_UK2017/PetPopulationintheUK2017

分類しなおすと新たな視点を示すことができますので、小さなデータセットで何かできないか?と考えるときに参考にしてみてください。

計算フィールドを使う

Andy KriebelのこちらのVizですが、1990年を基準とした伸び率という値を計算フィールドを利用して作っています。小さいデータはディメンションも、メジャーも種類が少なく、かつ、ディメンションメンバーも少ない(多様でない)のが、難しいところですが、計算フィールドを使うと新しい指標を生み出すことができます。そのメジャーを使えば、それまで情報の受け手が気づかなかったことを教えてあげることができるかもしれません。

オリジナルはこちら
https://public.tableau.com/views/EuropeanIrishWhiskeySales/Whiskey?:embed=y&:display_count=yes&publish=yes&:showVizHome=no#1

他のデータと組み合わせる

以下のVizはプリンシプルの新入社員アラカワくんが作成したWeek14に対するVizですが、オリジナルデータが120行しかなかったのに、サンキーダイアグラムを作るためのエクセルのデータセットとJOINすることにより、最終的には14950行のデータでVizを作成しています。

以下のVizも、ワッフルチャートを作るためのエクセルのデータセットと組み合わせています。

オリジナルはこちら
https://public.tableau.com/profile/tushar.more#!/vizhome/PopularpetsintheUK/PopularPets

以下の筆者作成のVizも、円-ユーロの為替変動データと組み合わせています。

最終手段のような方法ですが、特にルール違反ということもないと思います。他にどんなデータと組み合わせると、どんな価値がでるだろうか?ということは考えてもよいものと思います。

まとめ

筆者も時々 Makeover Mondayには参加しています。皆さんもいかがでしょうか?
https://public.tableau.com/profile/kazkida#!/

プリンシプルでは、Google アナリティクスのカスタマイズ、Tableauによるデータの可視化をサービスとして提供しています。ご興味を持たれた方はinfo@principle-c.comからお気軽にお問い合わせください。

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木田和廣

早稲田大学政治経済学部卒。取締役副社長。カスタマーサクセス室室長。チーフ・エバンジェリスト。

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