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[総まとめ]Google広告のコンバージョン数 vs アナリティクスのコンバージョン数のズレ

はじめに

Googleアナリティクスの広告レポートを見たところ、そのコンバージョン数がGoogle広告のコンバージョン数と何故か違うことに違和感を持ったことはないでしょうか?

この数字の違いには、仕様上どうしても発生してしまうものもあれば、何らかの不備により発生して運用の評価に大きな影響を与えるものもあります。後者の場合、実態を正しく反映していないコンバージョンデータをもとに広告やユーザーの分析、施策を行うことになってしまいます。

本記事では、こういった事態を避けるため、ズレの原因特定対策の方法をまとめます。また、その整理作業を通じて、広告とアナリティクスがどのような仕組みになっているかも理解し、こうした問題に終止符を打つことを目指します。

なお、そのほかの指標のズレに関して「[総まとめ] Google広告のクリック数 vs アナリティクスのセッション数のズレ」という記事も書いたので、宜しければご覧ください。

「ズレ」はどこで確認できるか?

以下の画面から確認できるとおり、Google広告のコンバージョン数とアナリティクスのコンバージョン数に差分があります。

▽Google広告のコンバージョン数
画面:キャンペーン一覧
(例) 全てのキャンペーン:901、特定のキャンペーン「指名」:752

▽アナリティクスのセッション数
画面1:すべてのトラフィック≫参照元/メディア≫google / cpc
(例) 全てのキャンペーン:412

画面2:Google広告レポート≫キャンペーン≫セッション
(例) 全てのキャンペーン:412、特定のキャンペーン「指名」:376

前提

広告コンバージョンを計測する仕組み

以下の図は広告コンバージョン計測の仕組みを整理したものです。

Google広告がクリックされると、Google広告により発行された広告クリックIDが、ランディングページのURLパラメータに付与されます①。そのランディングページのURLパラメータのクリックIDの値を、通常はアナリティクスタグがCookieとしてセットします(このクリックIDがURLパラメータに含まれる場合、アナリティクスでは、そのセッションを広告流入によるものと判定します)②。このセットされたCookieは、サンクスページ(コンバージョンとして扱うページ)までブラウザに保持されたまま、ユーザーの遷移が行われます③。ユーザーがサンクスページを読み込むと、Google広告のコンバージョンタグ、およびアナリティクスタグが発火します④⑤。コンバージョンタグが発火すると、保持していたCookieのクリックIDの値がGoogle広告に送信されます。Google広告ではこのIDをもとにしてコンバージョンを計測します⑥。他方、アナリティクスは(広告流入と判定されたセッションについて)「目標の完了」または「トランザクション」の設定に基づいてコンバージョンを計測します⑦。

仕組み上、この①広告クリック~⑥⑦コンバージョン計測までの各所でズレが起こりえます。

具体的には以下のように問題が起こります。

  • クリックIDが発行されていないため、そのセッションが広告経由であるとアナリティクスで識別できず、コンバージョンが行われたセッションが広告経由のものとしてカウントされない
  • ②③ ページを読み込んだり移動するときに広告クリックIDの情報がブラウザから無くなってしまった
  • ④⑤ サンクスページのタグが正しく動かず、コンバージョンデータが送信されなかった
  • ⑥⑦ 計測の設定が誤っている、または指標の定義や仕組みがGoogle広告とアナリティクスで差異がある

Googleアナリティクスの「コンバージョン」の種類

Googleアナリティクスで「コンバージョン」と呼ばれる指標には2種類あります。調査にあたっては、必ず以下2つの指標の違いを考慮してください。

  1. 「目標の完了」
    ビュー設定の「目標」で条件を指定することで計測できる指標です。同じセッションでは、何回コンバージョンを行っても1回しかカウントされません。
  1. 「トランザクション」(eコマースのコンバージョン)
    Googleタグマネージャーでコードを設定するか、アナリティクスタグのコードを編集することで計測できる指標です(参照:e コマース トラッキングの設定)。同じセッションで複数回コンバージョンを行うと、その都度カウントされます。したがって、通常「目標の完了」よりも大きくなります。

Google アナリティクスの目標とトランザクションのデータを Google 広告にインポートすることができます。

これにより指標の差を解消すること自体はできるのですが、仕組み上、Google広告のコンバージョンの数値のほうが、アナリティクスの目標やトランザクションの数値よりも実態を表している場合があることに注意してください(次の見出しの「ズレの要因の一覧」参照)。

ズレの要因の一覧

さて、ズレが発生する原因を洗い出すと、以下のようになります。
詳細は次の見出し以降でご説明します。

ズレの要因一覧
ズレの種類 CV数が
「Google広告>アナリティクス」
になる要因
CV数が
「Google広告<アナリティクス」
になる要因
仕様の
違い
定義
によるズレ
(図⑥⑦)
1. 誤ったコンバージョンの指標を見ている
2. 広告クリック後に別媒体から流入した
3. 広告媒体特有のコンバージョン指標
4. クロスデバイスコンバージョンの予測値
5. 広告アカウントが複数ある
6. 広告コンバージョンの設定「カウント方法」のロジックが広告とアナリティクスで異なる
7. カスタムしたアトリビューションモデルによる数値調整
タイミング
によるズレ
(図①,⑥⑦)
8. 広告のコンバージョンはクリックした日時で計測される(外部要因)
9. レポート反映タイミングが異なる(外部要因)
ツールの
設定不備
データ取得の
設定不備
(図⑥⑦)
10. クリックIDをURLパラメータとして発行していない
レポートの
設定不備
(図⑥⑦)
11. アナリティクスのフィルタで意図しない除外をしている
12. アナリティクスの目標設定に不備がある(「目標の完了数」対してのみ発生)
タグの
異常
タグの
設定不備
(図④⑤)
13. ビーコンの送信先が誤っている
14. タグ発火条件に不備がある
15. トランザクションの設定に不備がある(「 トランザクション数」に対してのみ発生)
タグの
動作環境の
不具合
(図③④⑤)
16. 広告クリック情報がサンクスページに至るまでにブラウザから無くなった
ユーザー要因
(図②③④⑤)
17. トラッキングがブロックされている(外部要因)

表の「外部要因」とは?

運用設計や設定の不備、不具合ではなく、一部の閲覧者の行動や閲覧環境、その他ツールの仕様に依存して起きるズレをここでは便宜上「外部要因」と呼びます。指標のズレが例えば1割未満であれば、まずは外部要因を疑ってもよいかもしれません。

仕様によるズレ

1. 誤ったコンバージョンの指標を見ている

✔ 影響

コンバージョン数が「Google広告>アナリティクス」になる要因です。

✔ チェックするポイント

特に、広告管理画面のレポートを絞り込んでいない

✔ ズレが起きる理由

広告管理画面のレポートは、デフォルトでは全てのキャンペーンの全てのコンバージョンの種類のデータが表示されています。したがって、広告側でこれらの分類を絞り込まずに指標を見ると、アナリティクスのコンバージョン数よりも大きな数字になります。

✔ 対処方法

以下により問題が解消することが多いと思います。

  • 広告レポート画面を「コンバージョンアクション」で絞りこむ

「コンバージョンアクション」による絞りこみ

「レポート」≫「コンバージョン」≫「コンバージョンアクション」と絞りこみます。

これによりキャプチャのようにコンバージョンアクション別の数字一覧が表示されます。

2. 広告クリック後に別媒体から流入した

✔ 影響

コンバージョン数が「Google広告>アナリティクス」になる要因です。

✔ チェックするポイント

(常に起こりえます)

✔ ズレが起きる理由

Google広告は(ユーザーがその広告クリック直後にコンバージョンに至らず離脱したとしても、その後のセッションで)最終的にコンバージョンを行えば、その広告クリックがコンバージョンに寄与したとしてカウントします。

一方、アナリティクスの標準の設定では、コンバージョンをしたセッションの参照元のみ、コンバージョンに寄与したものとしてカウントします。したがって、ユーザーがGoogle広告クリック後に一旦離脱し、再び自然検索やSNSなど別のメディアから流入してきてコンバージョンを行った場合、Google広告によるコンバージョンとしてはカウントされません。

したがってこの場合、Google広告のコンバージョンよりもアナリティクスの広告コンバージョンの数ほうが小さくなります。

アナリティクスと Google 広告の「アトリビューションモデル

以下、「何がコンバージョンに寄与したと見なすか」というロジックのことを「アトリビューションモデル」と呼びます。

たとえば、あるユーザーが Google 広告アカウントのクリエイティブをクリックし、次の日に Google オーガニック検索経由でウェブサイトを再訪して目標ページに到達するか、トランザクションに至ったとします。この場合、アナリティクスでは google / organic が要因となって目標またはトランザクションが達成されたものと見なされますが、Google 広告ではGoogle 広告キャンペーンによってコンバージョンが達成されたものと見なされます。(アナリティクスと Google 広告のコンバージョン指標の違い

✔ 対処方法

以下の方法でGoogle広告とアナリティクスで同様のアトリビューションモデルに基づいたコンバージョン数を確認することができます。

  • Googleアナリティクスの「マルチチャネルレポート」レポート≫「モデル比較ツール」メニューから「Google 広告のラストクリック」を確認する

アナリティクスと Google 広告のアトリビューションモデルに基づいたレポート表示

アナリティクスのアトリビューションモデルは基本的に、最後の流入元をコンバージョンに寄与したチャネルとして集計します。この数値は上のキャプチャの「最後の間接クリック」のモデルで表示されています。他方「Google広告のラストクリック」のモデルではGoogle広告クリックを経由してコンバージョンされたものが集計されています(Google広告では独自の数値調整を行うため、このレポートの数値とは僅かな差異が生じます)。

なお、モデル比較レポートを表示する際は、「ルックバック ウィンドウ」の数字をGoogle広告管理画面で設定している計測期間と同じ値に設定するよう注意してください。

3. 広告媒体特有のコンバージョン指標

✔ 影響

コンバージョン数が「Google広告>アナリティクス」になる要因です。

✔ チェックするポイント

見ているGoogle広告の指標が「通話コンバージョン」や「ビュースルーコンバージョン」である

✔ ズレが起きる理由

通話コンバージョン」「ビュースルーコンバージョン」などは、Google広告では指標として存在しますが、アナリティクスではデフォルトでは存在しない指標です。

✔ 対処方法

Google広告特有の指標については広告独自の指標なのでアナリティクスでの対処方法はありません。

4. クロスデバイスコンバージョンの予測値

✔ 影響

コンバージョン数が「Google広告>アナリティクス」になる要因です。

✔ チェックするポイント

Googleアナリティクスの「マルチチャネルレポート」以外のレポートでコンバージョン数を見ている

✔ ズレが起きる理由

Google広告は「クロスデバイスコンバージョン」と呼ばれる推定値を算出しており、デフォルトで「コンバージョン」の数値に反映されています。この数値は公式ドキュメントで記載の通り、「ユーザーがあるデバイスで広告に対してアクションを行った後、別のデバイスでコンバージョンに到達した場合のコンバージョン」数を推定したものです。Googleアナリティクスの標準レポートではこうした推定値は反映されていないため、両者の数値に差ができます。

✔ 対処方法

特になし。Googleアナリティクスではサポートされていない指標です。

アナリティクスの「クロスデバイスレポート

アナリティクスにも「クロスデバイスレポート」という似た名前のレポートが存在しますが、これは自分のサイトにアクセスしたユーザーのIDデータを利用して作成されるものなので、広告のレポートとは異なります。

5. 広告アカウントが複数ある

✔ 影響

コンバージョン数が「Google広告>アナリティクス」になる要因です。

✔ チェックするポイント

広告アカウントを複数運用している

✔ ズレが起きる理由

広告アカウントを複数運用している場合、1回のコンバージョンにつき、運用しているアカウントそれぞれで1回づつコンバージョンが計測されます。したがって、トータルで見るとコンバージョン数が重複してカウントされた状態になります。一方、アナリティクスでは1プロパティにつき1コンバージョンで計測されるので、重複したカウントはされません。したがって、Googleアナリティクスよりも広告のほうがコンバージョン数が大きな数値になります。

✔ 対処方法

クロスアカウントコンバージョン」機能により、複数のアカウント間で指標を統合することができます。

6. 広告コンバージョンの設定「カウント方法」による差異

✔ 影響

Google広告の設定内容によってコンバージョン数が「Google広告>アナリティクス」になる要因か「Google広告<アナリティクス」になる要因かが異なります。

✔ チェックするポイント

以下どちらかを満たす

  • Google広告でコンバージョンアクションの「カウント方法」を「全件」に設定している。他方、アナリティクスのレポートでは「目標の完了数」を見ている
  • Google広告でコンバージョンの「カウント方法」を「初回のみ」に設定している。他方、アナリティクスのレポートでは「トランザクション数」を見ている。

img

✔ ズレが起きる理由

Google広告でコンバージョンのカウント方法を「全件」にしている場合、コンバージョン(サンクスページ到達など)のたびにカウントされます。一方Googleアナリティクスの仕様上、「目標の完了」は同じセッションで何回コンバージョンを行っても1回しかカウントされません。したがって、Google広告のコンバージョンのほうがアナリティクスの目標の完了数より大きくなります。

逆に、Google広告でコンバージョンのカウント方法を「初回のみ」にしている場合、そのコンバージョンに関しては1セッションにつき1回しかカウントされません。一方Googleアナリティクスの仕様上、「トランザクション数」はサンクスページなどトランザクションのコードを設置したページが読み込まれるたびにカウントされます。したがって、Google広告のコンバージョンよりもアナリティクスのトランザクション数のほうが大きくなります。

✔ 対処方法

以下いずれかの対処をします。どちらが妥当なのかはコンバージョンの性質により異なります。

  • アナリティクスのレポートで見る指標が「目標の完了数」の場合、Google広告のカウント方法を「初回のみ」に設定する
  • アナリティクスのレポートで見る指標が「トランザクション数」の場合、Google広告のカウント方法を「全件」に設定する

7. カスタムしたアトリビューションモデルによる数値調整

✔ 影響

アトリビューションモデルの内容によってコンバージョン数が「Google広告>アナリティクス」になる要因か「Google広告<アナリティクス」になる要因かが異なります。

✔ チェックするポイント

Google広告またはアナリティクスで独自のアトリビューションモデルを設定している

✔ ズレが起きる理由

Google広告またはアナリティクスでは独自のアトリビューションモデルを作成することができます。このようなモデルを設定している場合、両者の数値に差ができます。

(Google広告:測定≫コンバージョン≫アップロード≫テキストリンクをクリック「サイトの形式の詳細については、テンプレートをご覧ください。」)

(アナリティクス:ビュー≫マルチチャネルの設定≫アトリビューションモデル)

✔ 対処方法

両者のアトリビューションモデルを見直し、調整することで差異の解消が見込めます。

8. 広告のコンバージョンはクリックした日時で計測される(外部要因)

✔ 影響

閲覧するレポートの期間によってコンバージョン数が「Google広告>アナリティクス」になる要因か「Google広告<アナリティクス」になる要因かが異なります。

✔ チェックするポイント

デフォルトの指標「コンバージョン」を見ている

✔ ズレが起きる理由

公式ドキュメントにも記載されている通り、「Google 広告におけるコンバージョンの記録は、コンバージョンそのものの発生日時ではなく、コンバージョンにつながったクリックの日時を基準に行われます」。そのためレポートの集計期間によって差異が生じます。

✔ 対処方法

表示項目設定で「コンバージョン(コンバージョンの日時別)」指標を列に追加してください。これにより、クリックした時点ではなくコンバージョンを達成した日時でコンバージョンを記録できるようになります。

9. レポート反映タイミングが異なる(外部要因)

✔ 影響

閲覧するレポートの期間によってコンバージョン数が「Google広告>アナリティクス」になる要因か「Google広告<アナリティクス」になる要因かが異なります。

✔ チェックするポイント

(常に起こりえます)

✔ ズレが起きる理由

公式ドキュメントにも記載されている通り

「Google 広告のコンバージョン トラッキングの情報は、通常は 3 時間以内に Google 広告のデータ表示に反映されます。これに対して、アナリティクスからインポートされた目標やトランザクションのデータが Google 広告に反映されるのは通常 9 時間以内であり、多少の時間差があります。」

✔ 対処方法

ツールの設定不備によるズレ

10. クリックIDをURLパラメータとして発行していない

✔ 影響

コンバージョン数が「Google広告<アナリティクス」になる要因です。

✔ チェックするポイント

広告のリンク先URLのパラメータに「gclid」が付与されていない

(図 – 「gclid」が付与されたランディングページのURL)

✔ ズレが起きる理由

広告コンバージョンを計測する仕組み」≫「① クリックIDが発行されていない」に起因する問題です。ランディングページのURLパラメータとしてクリックIDが発行されなければ、コンバージョンを広告側で計測することができず、アナリティクスのコンバージョン数のほうが大きくなります。一方、アナリティクスでは「流入を識別するURLパラメータがない」で見たように、(クリックIDがURLパラメータに付与されていなくても)カスタムキャンペーンパラメータが設定されていれば、広告経由のセッションであることが判別できるため、広告のコンバージョン数のほうが少ない数値になります。このような事象が発生するのは一般的に「自動タグ設定」がオフの場合です。

✔ 対処方法

自動タグ設定」をオンにしてください。

11. アナリティクスのフィルタで意図しない除外をしている

✔ 影響

コンバージョン数が「Google広告>アナリティクス」になる要因です。

姉妹記事「[総まとめ] Google広告のクリック数 vs アナリティクスのセッション数のズレ」>フィルタで意図しない除外をしていると同様です。

12. アナリティクスの目標設定に不備がある(「目標の完了数」対してのみ発生)

✔ 影響

基本的にコンバージョン数が「Google広告>アナリティクス(目標の完了)」になる要因です。ただし、目標の設定ミスにより意図しないアクセスまで計測している場合「Google広告<アナリティクス(目標の完了)」の要因にもなります。

✔ チェックするポイント

目標のURL、マッチタイプ、正規表現の記述が誤っている

✔ ズレが起きる理由

以下の場合、目標の到達について正しく計測が行われず、広告のコンバージョン数と差異が生じます

  • 目標のURLの記述にミスがある
  • 目標のマッチタイプにミスがある
  • 目標の正規表現の記述にミスがある
  • ビューの設定やフィルタで書き換えたURLに対応できていない

(引用:https://dekiru.net/article/18290/)

✔ 対処方法

詳細は上記ページを参考にしてください。

タグの異常によるズレ

13. ビーコンの送信先が誤っている

✔ 影響

Google広告タグのコードの不備は、コンバージョン数が「Google広告<アナリティクス」になる要因です。一方、アナリティクスタグのコードの不備は、コンバージョン数が「Google広告>アナリティクス」になる要因です。

✔ チェックするポイント

  • アナリティクスのプロパティIDが誤っている
  • Google広告のコンバージョンID/ラベルが誤っている

タグの発火・ビーコンの送信内容を確認する方法

以下いずれかの方法でコンバージョンID/ラベル、プロパティIDを確認してください。

1. タグ(Javascript)で処理されている内容を確認する方法

Googleタグマネージャーの「プレビュー」モード

ーGoogleアナリティクスのプロパティID
発火しているアナリティクスタグの詳細から「trackingid」を見ると、誤ったプロパティIDが設定されている

ーGoogle広告のコンバージョンID/ラベル
Google広告のコンバージョンタグが発火してはいるが、詳細から「コンバージョンID」「コンバージョンラベル」を見ると、誤ったIDが設定されている

タグアシスタント」(ブラウザの拡張機能)

Google広告やアナリティクスタグが発火タグ一覧にあるが、アナリティクスのプロパティIDや広告コンバージョンIDが誤っている

2. 開発者向け – ビーコン(HTTPリクエスト)を直接確認する方法(より正確)

デベロッパーツール≫ネットワーク

ーGoogleアナリティクスのプロパティID
ブラウザの「デベロッパーツール≫ネットワーク」で「collect」を検索すると、アナリティクスのリクエストはヒットするが、そのリクエストの項目「Query String Parameters≫tid」を確認すると、別のプロパティIDになっている(=設定したプロパティIDで検索してもヒットしない)

ーGoogle広告のコンバージョンID/ラベル
ブラウザの「デベロッパーツール≫ネットワーク」で「google conversion」を検索すると広告コンバージョンのリクエスト(※)はヒットするが、そのURLパス・パラメータに含まれるコンバージョンID・コンバージョンラベルの情報が、設定したものとは別の文字列になっている(=コンバージョンIDまたはラベルで検索してもヒットしない)

※URLは「https://www.googleadservices.com/pagead/conversion/{コンバージョンID}/?…{コンバージョンラベル}…」

14. タグ発火条件に不備がある

✔ 影響

Google広告タグの発火条件の不備は、コンバージョン数が「Google広告<アナリティクス」になる要因です。アナリティクスタグの発火条件の不備は、コンバージョン数が「Google広告>アナリティクス」になる要因です。

✔ チェックするポイント

  • アナリティクスタグが各ページで発火していない
  • Google広告のコンバージョンタグがサンクスページで発火していない

タグの発火・ビーコンの送信内容を確認する方法

以下いずれかの方法で確認してください。

1. タグのJavascriptで処理されている内容を確認する方法

Googleタグマネージャーの「プレビュー」モードを使う方法
Google広告のコンバージョンタグ/アナリティクスタグが未発火タグの一覧にある

ー「タグアシスタント」(ブラウザの拡張機能)を使う方法
Google広告のコンバージョンタグ/アナリティクスタグが、発火したタグの一覧にない

2. 開発者向け – ビーコン(HTTPリクエスト)を確認する方法

デベロッパーツール≫ネットワーク

ーGoogleアナリティクスへのHTTPリクエスト
以下をブラウザのデベロッパーツール≫ネットワークで検索してもヒットしない。
URL「https://www.google-analytics.com/collect?…」に含まれる文字列「collect」

ーGoogle広告への送信へのHTTPリクエスト
以下をブラウザのデベロッパーツール≫ネットワークで検索してもヒットしない。
URL「https://www.googleadservices.com/pagead/conversion/…」に含まれる文字列「google conversion」

✔ ズレが起きる理由

仮にGoogle広告やアナリティクスのタグのコードを正しく記載していても、それを実行するためのトリガー設定に誤りがあれば、コンバージョンはカウントされません。

✔ 対処方法

  • 前提として、以下を確認してください
    • 該当のタグをHTMLのソースコード、またはタグマネージャーやその他外部ツールのプラグインに設置していること
    • タグマネージャーやその他外部ツールのプラグインを利用している場合、それらのタグをHTMLのソースコードに設置していること
  • トリガー条件として指定しているURLやイベントに誤りがないか確認し、修正してください。

15. トランザクションの設定に不備がある(「 トランザクション数」に対してのみ発生)

✔ 影響

コンバージョン数が「Google広告>アナリティクス(トランザクション)」になる要因です。

✔ チェックするポイント

トランザクションIDがビーコンで送られていないより詳細な調査方法は弊社ブログ記事「Googleアナリティクス – トランザクションなどeコマース測定の不備を調査する方法」をご覧ください。

✔ ズレが起きる理由

トランザクションの計測は以下の流れで行われます。

  1. トランザクションデータをHTMLに出力
  2. データを取得するトリガー・変数が起動し、タグがデータを送信する
  3. レポート化する

したがって、これらのステップ毎に設定・コードが必要となりますが、そのいずれかに漏れがあれば、トランザクションの計測に失敗することになります。そのため、Google広告のコンバージョン数のほうが大きくなります。

✔ 対処方法

弊社ブログ記事「Googleアナリティクス – トランザクションなどeコマース測定の不備を調査する方法」を参照し、不備があれば修正してください。

16. 広告クリック情報がサンクスページに至るまでにブラウザから無くなった

✔ 影響

コンバージョン数が「Google広告<アナリティクス」になる要因です。

✔ チェックするポイント

  • ランディングページのドメインとサンクスページのドメインが異なる
  • ランディングページ~サンクスページのいずれかのページにおいて、下記Cookieの確認ができない

Cookieの確認方法

Chromeデベロッパーツール≫アプリケーション≫Cookies で「gcl_aw」または「gac_UA-***」が存在するか確認

※前提:以下の項目の問題は解消済みであること。
クリックIDをURLパラメータとして発行していない

✔ ズレが起きる理由

Google広告で広告コンバージョンを計測するためには、広告クリック時に取得したクリックIDをランディングページでCookieに格納し、サンクスページでその値をGoogle広告に送信する必要があります。したがって、サンクスページに至るまでにその情報がなくなってしまった場合、サンクスページでは「その広告をクリックしてコンバージョンに至った」という情報がGoogle広告に送られません。一方、GoogleアナリティクスはランディングページのURLパラメータとして広告のクリックIDやキャンペーンパラメータが付与されていれば、そのセッションが広告経由であることを識別できます(つまり、サンクスページにおいてこの情報を必要としません)。そのため、Google広告のコンバージョン数のほうがアナリティクスのものよりも少ない要因となります。

Google広告のコンバージョン計測の流れにおける本問題の発生個所

本項目は下記「②」「③」で発生する問題に起因します。

①ユーザーが広告をクリックする
②ユーザーがランディングページへアクセスする
③ユーザーがランディングページからサンクスページまでアクセスする
④ユーザーがサンクスページを読み込む

(計測の流れについて詳しくは見出し「広告コンバージョンを計測する仕組み」を参照)

ランディングページのドメインとサンクスページのドメインが異なる場合の問題

自身の管理するサイトにおいて、例えばランディングページとサンクスページのドメインが異なるなど、ユーザーが異なるドメイン遷移することを「クロスドメイン」と呼びます。Cookieはどのドメインで作られたのかという情報を保持しており、そのドメイン以外で動くJavascriptはそのCookieの利用を制限されます。したがって、ランディングページでクリックIDを取得してCookieにセットしたとしても、それ以降フォーム・カート画面~コンバージョンページまでが別ドメインであれば、そのCookieの情報はサンクスページ上に設置したコンバージョンタグでは利用することができなくなります。このようなことを避けるには、Cookieを別ドメインの(ファーストパーティ)Cookieとして引き継ぐための「クロスドメイン」の設定が必要になります。

✔ 対処方法

ランディングページからコンバージョンページに至るまでに「タグ発火条件に不備があるタグ発火条件に不備がある」と同様の事象が起きていないか確認してください。

ランディングページのドメインとサンクスページのドメインが異なる場合、以下の対応を行ってください。

「ユニバーサルアナリティクス(analytics.js)」を使っている場合

以下いずれかを実施

Googleタグマネージャーの「Googleアナリティクス設定」変数で「自動リンクドメイン」を設定する

img

オートリンクプラグイン」でコードを直書きする

「グローバル サイトタグ(gtag.js)」を使っている場合

グローバルスニペットに以下「クロスドメイン用のコード」を追加

Global site tag (gtag.js) – global snippet

<script async src="https://www.googletagmanager.com/gtag/js?id=***"></script>
<script>
	window.dataLayer = window.dataLayer || [];
	function gtag(){dataLayer.push(arguments);}

	// クロスドメイン用のコードを追加
	gtag('set', 'linker', {
		'domains': ['(ドメイン1)', '(ドメイン2)’]
	});

	gtag('js', new Date());
	gtag('config', '***');
</script>

17. トラッキングがブロックされている(外部要因)

✔ 影響

コンバージョン数が「Google広告<アナリティクス」になる要因にも「Google広告>アナリティクス」になる要因にもなります。

✔ チェックするポイント

(特になし。常に起こりえます)

✔ ズレが起きる理由

ブラウザの機能(拡張機能のアドブロックなど)によりサイトのトラッキングが制限されている場合、広告のコンバージョンタグやアナリティクスタグの処理や通信が正常に行われず、本来の計測よりも少なくなります。

(図 – Googleタグマネージャー:gtm.js の処理が制限されている例)img

(図 – アナリティクス:analytics.js の処理が制限されている例(Googleタグマネージャーを利用していない場合))img

✔ 対処方法

(ユーザー環境に依存した挙動であり、特に対処は必要ありません)

まとめ

ズレの要因として常に起こりえるのは、ツールの計測仕様に依存した「定義によるズレ」「タイミングによるズレ」、またはユーザーのブラウザ環境やページ読み込み前の離脱といった行動に依存した「ユーザー要因によるズレ」です。ただし、これらにより生じるズレは、基本的にさほど大きくはなく、またコントロールも難しいものです。

一方、コントロール可能な要因としては「データ取得の設定不備によるズレ」「レポートの設定不備によるズレ」「タグの動作環境の不具合によるズレ」が挙げられ、これらは運用の評価に大きな影響を及ぼす傾向にあります。

このようなズレの原因特定、および対処方法としては、本稿の各要因に記載した「チェックするポイント」をご覧いただくか、弊社窓口 からお気軽にご相談ください。

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江俣真人

2016年にマーケティングオートメーションのベンダーへ入社後、技術面から導入支援、運用の問題解決、機能改善に従事。2019年プリンシプルに入社し、顧客のWebサービス/Web広告運用を改善するためデータ整備・利用を支援。

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