「TableauCloudでデータソースの抽出をスケジューリングしたものの、いつの間にかスケジュールが一時停止されている」とお困りではありませんか?

今回の記事ではデータ抽出のスケジュール実行が停止する原因と、その解決策を解説します。

「32日以上」使用されていないワークブックが停止対象

公式ヘルプによると、TableauCloudでは一定の条件を満たしたワークブックが、既定の状況で32日以上使用されていない場合、非アクティブなワークブックとみなし、リソースの最適化の為に自動的にデータソースの更新を一時停止を実行してしまうとのことです。

対象となるワークブックの条件

  • 完全更新である
  • 週に1回よりも多い更新がある

非アクティブ状態の判断基準

下記操作が32日行われないと非アクティブになる

  • ワークブック シートを表示
  • ワークブックにデータ ドリブン アラートまたはサブスクリプションが設定されている
  • ワークブックのダウンロード
  • ワークブックの場所の移動または所有者の変更

参考 : 非アクティブなワークブックの抽出更新を自動的に中断する – Tableau

例えば、新しいワークブックが登場して、古いワークブックが使われなくなった場合に、自動更新の一時停止が発生します。

抽出が一時停止されてしまったときの対処法

一時停止がされたワークブックはそのワークブックの「抽出の更新」タブにて再開できます。

※再開をクリック後、データ更新はすぐに実行されません。あくまでスケジュールが開始されるのみです。

抽出が一時停止しないための設定

サブスクリプション設定が有効

公式のTableauナレッジベースには以下の記載があります。

抽出自動更新の一時停止を回避する方法

  1. 抽出からライブ接続に切り替える
  2. 更新頻度を週1回に減らす
  3. 更新方法を完全更新から増分更新に切り替える
  4. データ ソースをワークブックと個別にパブリッシュ、データ ソースを更新する
  5. ワークブックのサブスクリプションまたはデータ ドリブン アラートを作成する

Unable to Disable Auto Suspend of Extract Refreshes for Inactive Workbooks | Tableau Software より
(訳:非アクティブなワークブックの抽出更新の自動一時停止を無効にできない)

特に実行しやすいのは「5.ワークブックのサブスクリプションまたはデータ ドリブン アラートを作成する」です(サブスクリプション機能:ダッシュボードの画像データを定期的にメールで送る機能)。というのも、1〜4の対応はワークブックの運用方法の見直しに関わりますが、5は定期的にメールが送られるのみなのでそれほど大きな影響ではないためです。

サブスクリプションについてはこちらの記事をご参照下さい。
ビューまたはワークブックへのサブスクリプションの作成 – Tableau

そもそも一時停止の設定を解除できないか

公式によると、この一時停止の機能の設定はTableauServerでは可能ではありますが、TableauCloudでは実装されていないそうです。

まとめ

この記事では、データ抽出のスケジュール実行が停止する原因と、その解決策を解説しました。

  • 原因:「非アクティブなワークブック」の条件に該当した
  • 解決策:ワークブックの「抽出の更新」タブより再開、またはワークブックのサブスクリプションまたはデータ ドリブン アラートを作成する、など

この記事をきっかけに、使われていないダッシュボードの整理や、サブスクリプションの使用により、組織内で効果的にTableauをご活用いただけるきっかけになりましたら幸いです。また、弊社ではTableauのトレーニング事業を行っており、みなさまのTableauのスキルアップを基礎からご支援しております。皆様のお問い合わせをお待ちしております。

 

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浦雅治

関西学院大学 商学部卒業。前職は生活用品メーカーでSalesfoceの保守運用を担当。2022年2月より株式会社プリンシプルへ入社。Tableau Certified Associate Consultant保持。

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