5月23日にウェビナー「成功事例から学ぶ Web広告のパフォーマンス改善!計測タグの精緻化で実現する機械学習の最適化」を開催いたしました。ご視聴くださったみなさま、ありがとうございました!

本ウェビナーのゴールは「広告パフォーマンス改善のためには測定環境の精緻化が重要であることを理解し、改善施策に向けてアクション出来るようになること」です。広告媒体におけるタグの精緻化に向けたステップ、タグの精緻化による広告パフォーマンス改善の仕組み、拡張コンバージョンの仕組みが学べます。

この記事では本ウェビナーの内容をまとめていきます。

なお、本ウェビナーの講演資料と講演動画は、下記リンクよりダウンロード可能です。
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1. なぜ測定環境の精緻化が必要なのか?

現在、世界的な法規制やテクノロジーの進化により、ユーザーのプライバシー保護が重要視されています。このようなプライバシー保護の背景には、インターネット利用者の閲覧履歴を追跡する技術の使用制限を強化するという動きがあります。

この流れの中では、測定環境の重要性が増していきます。

例えば、各国の法規制に伴い、GDPRやCCPAといった新たな規制に準拠したデータ収集、管理を行う必要があります。また、テクノロジーの変化により制限が増したことで、従来のデータ収集(3rd Party Cookieやデバイス、IDを使用した収集など)に影響が生じています。

今後、特に下記3つのポイントを中心に広告施策において影響を及ぼすと想定され、対策を講じる必要があります。

①測定

同じデバイスのCVやクロスデバイス CVに対し、トラッキングデータが消失し、CVの捕捉ができない状態。

対策:自社データを活用する最新の測定ソリューションを導入し、機械学習を使って測定の欠損を補うことが必要です。

②オーディエンス

3rdパーティーCookieの使用が制限され、リマーケティングリストが縮小し、高確度ユーザーへのアプローチが困難に。

対策:自社データを活用したターゲティングでオーディエンスリストを補完してリーチを拡大し、パフォーマンスを改善することが求められます。データの正確性を向上することで、 AIの学習精度を上げ、ビジネス目標達成可能な広告配信につなげることが重要です。

③レポート

様々なデータが欠損することにより、 CVデータが測定不能に。その結果、正確なデータに基づくビジネス判断ができなくなる。

対策:最優先で対応すべきは、プライバシーに配慮しつつユーザーのデータを活用可能にする最新のソリューションを導入し、広告のパフォーマンス向上に務めることです。

2. 測定環境の精緻化に向けた4つのステップ

測定環境の精緻化に向けて必要なステップは以下のとおりです。

  • ①土台作り
  • ②データ収集範囲拡大
  • ③データ活用範囲拡大
  • ④保守

今後のWeb広告における測定環境の変化に対応するため、測定環境の精緻化は重要です。また、精緻化に向けたこれら4つのステップの根底にあるのは、GA4だと考えています。

測定環境の構築は収益拡大に欠かせない施策であるため、いち早く対応する必要があります。4つのステップでの目的・対策・効果・実装については、以下の表をご覧ください。

4つのステップでの目的・対策・効果・実装

セミナー本編では、それぞれの項目を一つずつ解説しました。さらに詳しく知りたい方は、下記のリンクより講演動画をご覧ください。

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3. 測定環境構築・GA4精緻化

GA4の精緻化は、「自動収集イベント」「拡張計測イベント」「推奨イベント」「カスタムイベント」の4段階に分かれています。

GA4精緻化 収集データの種類と設定ハードル

収集可能なデータの種類は上図の右にいくにつれて多くなり、そのデータの種類の多さに伴って設定ハードル(難易度)も高くなります。動的な変数やデータレイヤーの構築は、社内のエンジニアだけでは対応が難しいという企業も多いでしょう。

しかし、GA4のメリットを最大限に活用するためには、各企業のビジネスに合わせた推奨イベントやカスタムイベントの実装は重要です。GA4の推奨イベントが精緻に実装された状態で一定以上のCVデータが蓄積されると、 5種類の予測オーディエンスが利用可能になります。

この予測オーディエンスは、様々な軸のターゲティングに活用可能です。例えばECサイトにおいて、購入手続きの離脱ポイントを探ったり、支払い情報の送信、カートへの商品追加・削除等の細かい粒度のユーザー行動データを収集し、分析することが可能となります。

4. Google広告 拡張コンバージョン

3rd Party Cookieの規制により、「リマーケティングは原則不可」「広告のCV計測が完全に不可」となりました。その結果、CPA・ROASの悪化や、 自動入札・機械学習への影響が生じています。これらに対して今すぐ必要な対策が、「長期的に活用できるデジタルマーケティング基盤を、ファーストパーティデータで構築すること」です。

3rd party cookieへの依存を軽減し、今後の効果測定の環境変化に対応するための整備をする等の効果を期待できるのが、Google広告の拡張コンバージョンです。拡張コンバージョンは、より正確なコンバージョン測定と高度な入札単価設定を可能にする機能です。

セミナー本編では、拡張コンバージョンの仕組みや処理フローについてもご紹介しました。

Google広告 拡張コンバージョンの仕組み

拡張コンバージョンでは、「技術的な制約によりモデルを用いて計測しているCV」を直接計測することが可能となります。また、 モデルが必要な場面でもより多くのCV(直接計測に基づいたCV)に基づいたより精緻なモデル作成が可能です。その結果、より効率的な自動入札が可能になり、CVRの向上が期待できます。

拡張コンバージョン利用の前に、以下の4つのポイントを抑えることも重要です。

  • ①プライバシーポリシーの確認
  • ②Cookieの利用に対するユーザの同意
  • ③Googleの利用規約に同意
  • ④オプトアウトの提供

5. まとめ

この記事では、5月23日に開催したウェビナー「成功事例から学ぶ Web広告のパフォーマンス改善!計測タグの精緻化で実現する機械学習の最適化」の内容をまとめました。

〈本ウェビナーはこんな方にオススメ〉

  • 自社サイトの収益拡大をミッションとしている Web担当者
  • 広告アカウントのパフォーマンスが低下、もしくは 伸び悩んでいる
  • Google広告のCVソースに広告タグを使用している方

本記事ではご紹介しきれなかった内容もありますので、ご興味のある方は下記リンクよりウェビナーの講演資料・動画をご覧ください。

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杉岡詩菜

2021年4月、新卒でプリンシプルに入社。クライアントディビジョンでマーケティングを担当している。

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