サイトリニューアルには多くの時間とコストが発生しますが、それと同時にSEO観点での対策は優先順位として下がってしまうケースがよくあります。

「デザインを刷新したい」「新しい機能を実装しユーザーが使いやすいサイトに変更したい」などサイトリニューアルを検討する理由は多岐にわたります。ところがサイトリニューアル後に「流入が落ち込んでしまった」という悩みを抱えている担当者も多いのが実情です。(プリンシプルへ入社して1年6ヶ月ほどが経過しますが、よくお問い合わせをいただきます。)

今回の記事では、サイトリニューアル後に流入が減少した場合の原因と対処方法や、大切にしたい心構えについて解説します。

サイトリニューアル後に流入が減少してしまう原因とは

過去の体験談や失敗例から、リニューアル後に流入が減少してしまう原因について紹介します。

原因1. ドメイン変更やURL変更でのリダイレクト漏れ

リニューアルの際にドメインやURLが変更される場合は、旧ページから新ページへの恒久的な301リダイレクトを設定する必要があります。

これは旧ページに訪れるユーザーやクローラーを新ページへ転送することが目的です。旧ページにはこれまで培ってきたGoogleやユーザーの「評価」が蓄積されているため、その「評価」を新ページに引き継ぐことが必要であり、リダイレクトの新旧対応表に抜け漏れや不備があると評価欠損や流入減少に影響します。

まずは解析ツール(Google Analyticsなど)を使用し、旧ページで流入はあったが、リニューアル後の新ページで流入がなくなったURLを精査し、リダイレクト設定を見直します。

サイトリニュアルSEOで1番の肝とも言える「リダイレクトの新旧対応表(リダイレクトマッピング)」については、弊社記事「サイトリニューアルで失敗しないためのリダイレクトマッピング」に詳しい解説があります。ぜひ参照下さい。

原因2. ページタイトルを修正した

一般的なSEO手法として、各ページで獲得したい検索クエリをTitleタグに含めることで、検索エンジンからの評価を高めます。

リニューアル前は特定の検索クエリで獲得できていても、リニューアルの際に検索クエリをTitleタグなどから削除してしまうことで、検索エンジンの評価が下がり、流入が減少するケースがあります。

もし検索クエリをTitleタグなどから削除してしまった場合は、メタタグ周りの設計を見直しましょう。

原因3. ページ内のコンテンツ量(情報量)を大幅に減らした

旧ページのコンテンツ量が多いために、リニューアルの際に情報量を減らすことで、検索エンジンからの評価が下がり、流入が減少するケースがあります。流入が大きく減少している場合には、その検索クエリをGoogle Search Consoleなどで特定し、ページ内の情報量が足りているか確認しましょう。

またGoogleクローラーがページを適切にレンダリングできていない場合は、クローラーが認識できるコンテンツがなくなるため、評価が下がり、流入も減少します。Google Search Console内の「モバイルフレンドリーテスト」を活用し、正しくレンダリングできているかも確認しましょう。

原因4. サイト内のリンク設計を変更した

リンク設計はSEOにおいて重要な項目の1つです。リンク設計を適切に構築することで、クローラーだけではなくユーザーにも適切なリンク階層を示すことができ、Google評価の向上にも寄与するからです。

そのため、サイトリニューアルによってサイト内からのリンク導線がなくなったり、クローラーが各ページへ辿り着けなくなると、各ページの評価が下がってしまう可能性があります。

リンク設計はディレクトリ構造と親和性が高いため、本来であればリニューアルの要件定義の際に適切かどうか見定める必要があります。流入が減少したページがあれば、そのページに対してクローラーが辿れるリンクが正しく用意されているかを確認しましょう。

原因5. 検索エンジンからのクロールが巡回できない

よくある誤りとして、テスト環境時にrobots.txtでクロールブロックを設定していたが、リニューアル後にその設定を解除することを忘れ、本番環境へ移行してしまったという事例があります。この場合、リニューアル後も検索エンジンのクローラーが巡回することができなくなり、評価が下がり、流入が減少してしまいます。

Google Search Consoleのカバレッジレポートには「robots.txtによりブロックされました」という項目がありますので、リニューアル後にこの項目の検出数が増えていないかを確認します。

流入が減少した範囲を特定することの重要性

ここまで流入が減少してしまう原因と対処方針について解説をしましたが、同時に、流入が減少した範囲を特定することも重要です。つまり流入の減少はサイト全体で発生しているのか、特定のページグループや検索クエリで起きているのかを把握する必要があります。

流入減少の範囲を特定することで、その原因を以下のように絞ることができます。

サイト全体で流入が落ち込んでいる場合

  • ドメイン変更やURL変更でのリダイレクト漏れ
  • 検索エンジンからのクロールが巡回できない

特定のページグループや検索クエリで流入が落ち込んでいる場合

  • ページタイトルを修正した
  • ページ内のコンテンツ量(情報量)を大幅に減らした
  • サイト内のリンク設計を変更した

上記は一例ですが、これらの原因がないかどうかを確認します。

まとめ:サイトリニューアルで大切にしたい心構え

サイトリニューアルはデザイン刷新や新しい機能の実装など現行サイトを良い方向へ改善する為の取り組みであると同時に、適切なアプローチを怠ってしまうと後々に大きな機会損失に繋がってしまいます。

本記事で解説した事例はあくまでも一例に過ぎませんが、サイトリニューアルはサイト担当者様とSEO支援会社が密なコミュニケーションを取りながら、本来目指すべき方向へ進んでいくべきです。

また、新しいプラットフォームを導入する場合は、そのプラットフォームにどのような利点があり、逆に機能面などでどのようなSEOの制約があるのかも、担当者様と一緒にすり合わせていく必要があります。(以前、ベンダーからクライアント様向けの勉強会にも参加したりもしました。)

最後となりますが、プリンシプルでは通常のSEOコンサルティングに加えて、リニューアル時のSEOコンサルティング(リニューアルSEO)についても承っております。もしお困りのことがございましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。

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滋田健斗

Marketing Division / SEOコンサルタント。2021年2月より株式会社プリンシプルへ参画。大規模サイトを中心としたSEO戦略立案や実装フォローまで丁寧な支援を心掛けている。『【2022年最新】Googleアップデートの歴史を辿ってみた』や『サイトリニューアルによりSEO評価や流入が下がる原因と大切にしたい心構え』、『テクニカルSEOにも効果的! Webサーバーの生ログ解析による新たなSEO課題の発見』などを過去に執筆。外部セミナーの登壇経験もあり。

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