本記事で触れているGoogleアナリティクスは、ユニバーサルアナリティクス(UA)を前提としています。
GA4を対象とした記事ではございませんので、ご注意ください。

Googleアナリティクス新機能「計算指標」

2015年10月末頃から、徐々にいくつかのGoogleアナリティクスアカウントに実装が開始された新機能「計算指標」について、動画を交えながら、作成方法、利用方法、実践的な活用方法をご紹介しています。

計算指標の作成方法

計算指標の作成方法を動画で説明致します。(YouTube 3:46)

計算指標の利用方法

次に、作成した計算指標をカスタムレポートで利用する方法について、動画で説明します。(YouTube 4:25)

実践的な利用方法

計算指標の実践的な活用方法を2つご紹介します。

1)ECサイト用ビッグファネル

ECサイトはユーザーが商品詳細ページに到達しないとコンバージョンが発生しないため、「商品詳細ページ到達」がコンバージョン発生までの中間的なステップということになります。
ユーザーがどの程度商品詳細に到達し、そのうちどの程度が購買完了のコンバージョンに至っているのかを見える化することにより、以下の点が確認できます。
①ページの回遊性向上がコンバージョンを増加に寄与する伸びしろ
②サイトリニューアル前後での商品詳細ページ到達率の変化
③セグメント別の商品詳細到達率とBuy to Detail率
準備:
商品詳細ページ到達を目標として登録します。たとえば、商品詳細ページが以下のようなURLの場合、

【商品詳細ページURL】
http://sample.jp/products/product?id=123

以下の目標登録を行います。

また、購入完了ページも目標登録しておきます。

計算指標の作成

商品詳細ページ到達が目標1に、購入完了が目標2に設定されていた場合、以下の通りに商品詳細到達率、Buy to Detail率を計算指標として取り出すことができます。
名前:商品詳細到達率
フォーマット:割合(%)
数式:目標1の完了数 / セッション
名前:Buy to Detail率
フォーマット:割合(%)
数式:目標2の完了数 /目標1の完了数

2)ランディング獲得率

あるページがSEO的に成功している場合、ページに記述されているコンテンツに関連したキーワードで検索結果に上位表示され、より多くのトラフィックを獲得できるはずです。
どのページが、どの程度ランディングの獲得に貢献しているのかは、「ランディングページレポート」で確認できますが、以下の計算指標を利用すると、あるページが受け取ったページ別セッションのうち、サイト外から直接トラフィックを獲得した率が分かります。
名前:ランディング獲得率
フォーマット:割合(%)
数式:閲覧開始数/ページ別セッション数
以下が、とあるウェブサイトで、ページ別訪問数の多いトップ50のページを、散布図として表現したものです(ビジュアライズツールはTableauを利用しています。)
X軸:ページ別訪問数
Y軸:ランディング獲得率
円の大きさ:ページの価値
左下に直径がやや大きい多数の円が集中していますが、それらはランディング獲得率が低い(=SEOがうまくいっていない)ために訪問をあまり受けていないが、訪問されればコンバージョンが発生しやすい(=ページの価値が高い)ページと言えます。
それらページについてはSEOで上位表示を目指すか、サイト内での回遊を改善してトラフィックを流し込むことで、コンバージョンを増加させる可能性があります。

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木田和廣

早稲田大学政治経済学部卒。取締役副社長。カスタマーサクセス室室長。チーフ・エバンジェリスト。

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